解説記事
原子力発電所の安全性確保とプラント稼働率向上の両立性に関する米国の考え方(1)
著者:
青木 孝行,Takayuki AOKI,西本 隆直,Takanao NISHIMOTO
発刊日:
公開日:
1.はじめに一般に産業プラントの保全は、必要最小限の保全作業を必要最小限の陣容で実施するのが合理的であり、なおかつ、保全作業量が年間を通じて一定もしくは大きく変動しないように計画されることが求められる。このような保全は、プラントの経済性の観点からだけでなく、安全性確保の観点からも、常に追求されている。それは、必要以上の保全を実施することによる逆効果や一時期に大量の保全作業が集中することによって保全活動の指揮命令系統の混乱等による事故故障の誘発を防止する必要があるからである。このため、世界の原子力発電所......
解説記事
原子力発電所の安全性確保とプラント稼働率向上の両立性に関する米国の考え方(2)
著者:
青木 孝行,Takayuki AOKI,西本 隆直,Takanao NISHIMOTO
発刊日:
公開日:
1.はじめに一般に産業プラントの保全は、必要最小限の保全作業を必要最小限の陣容・体制で実施するのが合理的であり、また、保全作業量が年間を通じて一定もしくは大きく変動しないように計画されることが望まれる。このため、世界の原子力発電所では一時期に大量の保全作業が集中しないように、各種の方策が考案され、実行されている(下図)。昨年11月に日本保全学会と東北大学GCOE「流動ダイナミックス知の融合教育研究世界拠点」の主催で開催された仙台国際セミナー において、米国NRCおよび米国原子力産業界の専門家3名による......
解説記事
原子力発電所の安全性確保とプラント稼働率向上の両立性に関する米国の考え方(3)
著者:
青木 孝行,Takayuki AOKI,西本 隆直,Takanao NISHIMOTO
発刊日:
公開日:
1.はじめに平成22年11月に日本保全学会と東北大学GCOE「流動ダイナミックス知の融合教育研究世界拠点」の主催で開催された仙台国際セミナー において、米国NRC及び米国原子力産業界の専門家3名による招待講演が行われ、米国ではプラントの安全性確保と稼働率の向上は「両立する」との見解を持っていることが示されるとともに、原子力発電所のリスクに対する大変重要な考え方が示された。これらの講演は、世界中の原子力発電所で保全作業を合理的に実施する方法として考案され、実用化されてきた各種方策(下図)の中から「運転中......